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SSL導入でWebサイトのセキュリティと信頼性を劇的に向上させる方法

SSLで暗号化されたイメージ

Webサイトのセキュリティは、企業にとって、そしてユーザーにとっても非常に重要です。
「うちのホームページは大丈夫だろうか?」と不安に感じている方もいるかもしれません。
その解決策の一つがSSLの導入です。
この記事では、SSLとは何か、なぜ必要なのか、そしてどのように導入すればWebサイトの安全性と信頼性を向上させられるのかを、わかりやすく解説します。

SSL/TLSとは

SSL(Secure Sockets Layer)およびその後継であるTLS(Transport Layer Security)は、インターネット上でのデータ通信を暗号化するためのプロトコル(通信規約)であり、重要なセキュリティ技術の一つです。
この技術により、Webサーバー(ウェブサイトが置かれているコンピュータ)とクライアントであるユーザー(ユーザ)のブラウザ(パソコンやスマートフォン)間でのやり取りが保護されます。
具体的には、公開鍵と共通鍵という2種類の鍵を用いた暗号方式でデータを暗号化し、第三者による盗聴やデータの改ざん、なりすましといったリスクを防ぎ、安全な通信路を確立します。
サーバ証明書とも呼ばれるSSL証明書がこの仕組みの根幹を担います。
暗号化されたデータは、正しい鍵を持つ受信者だけが復号(元のデータに戻すこと)できます。

SSL/TLSが導入されたWebサイトは、URLが「http」から「https」に変わります。
「s」はセキュア(安全)を意味し、ブラウザのアドレスバーに鍵マークが表示されることで、訪問者は通信が暗号化されていることを認識できます。
これにより、個人情報(氏名、住所、電話番号、クレジットカード番号など)やログイン情報、Cookie情報といった機密性の高いデータを安全に送受信できるようになります。

BtoB企業であるX社は、問い合わせフォームからの顧客情報の流出を懸念し、SSL証明書を導入しました。
結果、顧客からの信頼が高まり、問い合わせ件数がSSL導入前と比較して20%向上したという事例があります。
これは、セキュリティ対策がビジネスの信頼性に直結することを示す良い例です。
GlobalSign SSLとは

なぜSSL/TLS導入が不可欠なのか

SSL/TLSの導入は、現代のWebサイト運営において不可欠と言えます。
その主なメリットと、導入しない場合のデメリットを以下に示します。

  • セキュリティの強化
    通信の暗号化により、データの盗聴や改ざん、フィッシング詐欺などのサイバー攻撃からWebサイトとユーザーを保護します。
    これにより、Webサイトの脆弱性を悪用した攻撃からの安全性を確保できます。
    特にECサイトや会員制サイトなど、個人情報を扱うWebサイトでは必須の対策です。
  • 信頼性の向上
    https化され、鍵マークが表示されることで、訪問者に安心感を与え、企業や組織の信頼性を高めます。
    これは、ユーザーがWebサイト上で情報を入力したり、サービスを利用したりする際の心理的なハードルを下げます。
  • SEO効果
    Googleはhttps化を検索順位の評価要素の一つとして発表しており、SSL/TLSの導入はSEO対策としても効果が期待できます。
    常時SSL化(Webサイト全体をhttps化すること)が推奨されています。
  • ブラウザからの警告回避
    近年、主要なブラウザ(Google Chromeなど)は、httpのWebサイトに対して「保護されていない通信」などの警告を表示するようになっています。
    SSLを導入することで、これらの警告を回避し、ユーザーの離脱を防ぎます。

もしSSLを導入せずにWebサイトを運用し続けると、情報漏洩のリスクはもちろん、企業の信頼失墜や顧客離れといった被害に繋がる可能性があります。
これは大きなデメリットと言えます。

SSL証明書の種類と選び方

SSL/TLSを導入するには、SSLサーバー証明書(サーバ証明書、単にSSL証明書とも呼ばれる)が必要です。
これは、Webサイトの運営者の実在性を証明し、ブラウザとサーバー間で暗号化通信を行うための電子的な証明書であり、電子署名の技術が用いられています。
SSL証明書は、認証局(CA Certificate Authority)と呼ばれる信頼できる第三者機関によって発行されます。
各認証局は詳細な資料を提供しているので、比較検討すると良いでしょう。
JNSA 日本ネットワークセキュリティ協会 認証局(CA)とは

SSL証明書には、認証レベルの違いによって主に3つの種類があります。

種類認証レベル特徴審査内容費用感
DV (Domain Validation) 証明書ドメイン認証最も手軽に取得でき、無料のものも存在します。ドメインの所有者であることのみを認証します。個人ブログなどに向いています。ドメイン名の使用権の確認無料~数千円/年
OV (Organization Validation) 証明書組織認証企業や団体などの組織の実在性を認証します。企業のホームページやコーポレートサイトに適しています。ドメイン名の使用権に加え、組織の実在性(登記情報など)の確認数万円/年
EV (Extended Validation) 証明書拡張認証最も厳格な審査を経て発行され、最高の信頼性を提供します。アドレスバーが緑色になり、組織名が表示されるブラウザもあります(表示方法はブラウザのバージョンにより異なります)。金融機関や大手ECサイトなどで利用されています。OV証明書の審査に加え、より厳格な組織の実在性確認(電話確認など)十数万円~/年

どの証明書を選択するかは、Webサイトの目的や取り扱う情報の重要度、予算などを考慮して判断します。
一般的に、企業のWebサイトであればOV証明書以上が推奨されます。
そして、自己署名証明書(オレオレ証明書)は、認証局を介さずに自社で作成できますが、ブラウザから警告やエラーが表示されるため、インターネット上での公開には不向きです。

SSL/TLS導入の基本的な流れ

SSL/TLSを導入する基本的な流れは以下の通りです。

  1. SSL証明書の申請・取得
    認証局またはその代理店にSSL証明書を申請し、審査を経て取得します。
    サーバーの種類やドメイン情報などが必要になります。
  2. サーバーへのインストール
    取得したSSL証明書をWebサーバーにインストールします。
    サーバーの種類によって手順が異なります。
    レンタルサーバーの場合、管理画面から簡単に設定できることもあります。
  3. Webサイトの設定変更
    Webサイト内のリンク(内部リンク、画像のパスなど)を「http」から「https」に修正します。
    リダイレクト設定を行い、httpでのアクセスをhttpsに転送するようにします。
  4. 動作確認
    Webサイトがhttpsで正しく表示され、暗号化通信が行われているか、リンク切れや混合コンテンツ(httpsのページ内にhttpのコンテンツが混在する問題)が発生していないかなどを確認します。

導入作業に不安がある場合は、Web制作会社やサーバー管理者に依頼することも検討しましょう。

まとめ

SSL/TLSの導入は、Webサイトのセキュリティを強化し、訪問者からの信頼性を向上させるための重要な対策です。
通信の暗号化により個人情報などのデータを保護し、企業の信頼を守ります。
さらに、SEOへの好影響やブラウザからの警告回避といったメリットもあります。
これにより、ユーザーは安心してコンテンツを閲覧し、リンクをクリックできるようになります。
安全な通信路の確立は、メールのやり取りなど、他のインターネット通信においても重要視されています。

SSL証明書にはDV、OV、EVといった種類があり、それぞれの認証レベルや費用が異なります。
自社のWebサイトの目的や規模、取り扱う情報の重要性などを考慮し、最適な証明書を選択することが大切です。
常時SSL化を実現し、ユーザーが安心して利用できるWeb環境を構築しましょう。
DigiCert TLS/SSL証明書とは

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